日本改訂版の多くはこんな感じですよね。「キリギリスくん、これで解ったかな?怠けてばかりいると、後で困ることになるよ。食べ物をあげるから、代わりにキリギリスくんのバイオリンを聞かせてよ」

キリギリスは涙をこぼしながらバイオリンを弾きました。

そしてキリギリスはアリの優しい気持ちに心を打たれ、次の年の夏からは、真面目に働くようになったそうです。

これが日本で改定された物語で、日本人の他者に対しての優しさや慈悲深い精神が伺えますよね?

同時に、「困った時でも誰かが助けてくれるのでは?」という甘さも日本人の心には伺えるのでは?と言う方達もみえるようです。

では、日本で改定される以前の物語ではどうなんでしょう?
二つのパターンがあるようです。

一つが「夏は歌って過ごしていたのだから、冬は踊って過ごせばいいんじゃない?」

そう言うと、扉を閉めてキリギリスを追い返しました。そしてキリギリスはアリの家の前で凍え死んでしまいました。