更にサイコパスの人について興味深いお話があります。
ジェームス・ファロ氏はサイコパスの殺人犯の脳を研究してる神経学者です。ある日、ファロ氏は大量の脳をスキャンした画像をチェックしていました。すると大量の画像の中に明らかに奇妙な脳を示す画像が交じっていることに気づきます。彼は画像に映った脳の持ち主がサイコパスだと確信します。
しかしその脳の持ち主は、なんと彼自身でした。
ファロ氏は「私はもちろん人を殺したこともレイプした事もないのに」と語っています。

そこで彼は、母親に親族に犯罪者はいたのかを尋ねてみました。母はその事については今まで秘密にしていましたが、さすがにこの時には息子に打ち明けました。ファロ氏が母親から聞いたのは、父方の家系には少なくとも8人の殺人者がいて、そのいずれもが近親者を殺害した疑いがあるという事です。

その後、彼は周りの人達に自分に関してのイメージを聞き回り、自分自身の調査をしていきます。

やがて彼が導き出した結論は、自分は共感性がない面があり、確かにサイコパスであるという事でした。しかしサイコパスだとしても反社会的な特性はなく、怒りもコントロールすることができるので、サイコパスと言っても反社会性の特性を持つ人ばかりとは限らない、社会性のあるサイコパスもいるというものでした。

実際、社会性のあるサイコパスの人には成功者も多くいる事は今日では良く知られているお話です。
企業の社長(CEO)や弁護士、マスコミ関係の方、外科医などにも多いと言われています。サイコパスならではの「人の感情に流されない、冷静で計画的であると同時に、リスクをとり決断を下せる」などの特性を社会で活かし、活躍されている方も多くみえるようです。更に、人を思い通りに操縦しようとする、ウソに長けている、会話が上手い、人の気持ちを引きつけるのが上手い、恐れを知らず自信家、などの特徴もあるので、カリスマ性がある人も多いのでしょう。故に引き付けられてしまう人が多いのも事実でしょうね。

サイコパス=「悪」のイメージは、映画やドラマの連続殺人犯や快楽殺人犯のシリアルキラーの話と混同してしまうからでしょうね。確かに、成功者にサイコパスの方が多いのも事実ですが、同時に犯罪者に多くいるのも事実です。しかし犯罪とは無関係に通常の生活を営んでいるサイコパスやソシオパスの人も多くいるでしょう(犯罪に関与せず、頑張って生きて欲しいですね)。
とは言いつつも、私自身は利用されたり、餌食になりたくないので気をつけますが。(笑)