古神道には「一霊四魂」という考えがあります。
(しかし、この考えは平氏政権の成立1160年代以降くらい?だと思います)
出口王仁三郎さんが開いた大本などはこの考えを説き、詳しく説明されています。
出口王仁三郎さんは、この宇宙に存在する全てのものがこの「一霊四魂」で成り立っているとまで言っています。
参考文献
一霊四魂と和の精神 ~垣根を超えて大きな和の世界を創る古代の叡智 Kindle版
「霊界物語」出口王仁三郎(著)全81巻83冊 天声社
「一霊四魂と和の精神」)出口光著 サムライ出版
霊魂と肉体―一霊四魂説考察’北村 博則
一霊四魂 附・原素周期律表と霊子量表1973/1/1山蔭 基央
ここではあくまで難しくならないように、一般的な解釈と私なりの解釈で、出来る限り易しくかつ軽く説明してみます。
直霊
まず一霊四魂の一霊とは直霊(ナオヒ)の事です。
では、直霊とは何かと言えば「無意識に働いてしまうような自分の思いや行動を調整できるもう一人の自分」と言えるでしょう。
要するに、この直霊が四魂である荒魂(あらみたま)、和魂(にぎみたま)、幸魂(さきみたま)、奇魂(くしみたま)をコントロールしていると言えます。
四魂
四魂を簡単に説明すれば以下のようになります。
荒魂
荒魂の本体は「勇」です。勇のはたらきは進、果、奮、勉、克です。五行的には荒魂は火。
要するに、荒魂には「前に進める力」があります。
故に荒魂が発達すると勇気が湧き、物事を推し進める力がでて、更にあらゆる物事に対して決断力のある取り組み方が出来るようになる。
更に、困難に直面しても乗り越える力も出る。同時に耐え忍び、コツコツとやっていく力もある、と言われています。
和魂
和魂の本体は「親」です。親のはたらきは平、修、斉、治、交です。五行的には和魂は水。
要するに、和魂には「親しく他と交わる力」があります。
故に人や万物、更には神に親和する力、それを用いて全てのものと仲良くし、自分の行いを正しくする、身をととのえ、家庭をととのえる、国を治め、平和を実現することも和魂の力だとされています。
幸魂
幸魂の本体は「愛」です。愛のはたらきは益、造、生、化、育です。五行的には幸魂は木。
要するに、幸魂には「他を愛し、生み、育む力」があります。
故に「ものを造り、生みだし、成長させる」など、すべて愛の働きであるものを可能にさせる力が幸魂にはあるとされています。
奇魂
奇魂の本体は「智」です。智のはたらきは功、感、察、覚、悟です。五行的には奇魂は金。
要するに、奇魂には「観察し分析し、悟る力」があります。
奇魂が発達すれば感覚が優れ、観察力に長けます。よって多くの事を上手く行うことができるようになります。更に知性が発達していき、真の知恵が働いてくる為に、精神的な悟りにも到達できると言われます。
これら四魂を直霊が正常にコントロール出来ている時、四魂は良い働きをして物事も上手く運びます。
しかし、自分の良心に合わない事や、自分を省みる事なく魂の力が極端に偏ったりすれば、四魂が正常に働かなくなり、直霊は曲霊(まがひ)になってしまうと言われています。