人が人を好きになるって、どういうことなんでしょうね?
自分が思いを寄せて何度も会えば、相手もあなたを好きになるのか?
まず、この辺から考えてみましょう。

恋愛も「一目惚れ」で好きになってしまう時もあれば、初めは「別に何も感じない」と思っていても、会っているうちに好きになってしまう事もあります。
これを社会心理学では単純接触効果と言います。シンプルですがとても有効な方法です。

これは1960年代後半にアメリカの心理学者ザイアンス(Zajonc, R. B.)によって取り上げられたもので、ザイアンスの法則とも言います。元は社会心理学での研究が多く、色々な研究がされてきました。近年では認知心理学を始め、様々な分野での研究も増えています。

基本はシンプルな法則で、「人は接触回数を重ねることで警戒心が解け、その人を受け入れやすくなる」というものです。これは対人に限らず、物、場所、音楽、図形、漢字、衣服、味、香りなど、多くのものにも当てはまります。

ただし、考えてみても解りますが、あなたに対して「常に反発する人」や「嫌な事をする人」「失礼な態度をとる人」と頻繁に接したからといって、あなたはその人に好意を抱くことはないですよね?

接触回数を増やせば「好意」を抱くかもしれないというお話です。